2020個展用図録の打合せ

今晩、懇意にしているカメラマン2人が自宅にやってきました。先日撮影した写真が出来たので、その数多くの写真の中から、私が図録に必要な写真を選ぶために資料を持参したのでした。図録は毎年同じ頁数、同じサイズで作っているので、外枠は決まっています。その中でどんな写真を使うのか、そのセンスが問われる瞬間がやってきました。私の写真選びは全く感覚的なもので、全体のまとまりとしてもあまり画像同士を関連させず、といってバラバラにすることもなく、微妙なところで決めています。あまり時間はかけません。迷いが生じるとよく分からなくなってしまうからです。今回の撮影の印象は周囲の草刈りを業者に暫し待ってもらったことで、例年より草が多いため色濃く緑が映えていることと、その日が曇り空だった関係で中間色が綺麗に出ていたことがあります。陶彫作品は生物的な有機体が露骨に出てきて、我ながら面白いなぁと感じました。屏風に接合した陶彫部品によってはキリストの磔刑像のようなものがあり、それは画像を見た時の発見にもなりました。床置きのステーションを形作る陶彫作品群も陰影がついて、何か生命が吹き込まれて動き出しそうな気配を感じて、これも面白いと感じました。これは例年のことですが、野外工房での撮影と室内工房での撮影のコントラストが今回も興趣をそそって、これも我ながら楽しいなぁと思いました。私は只管アナログな世界を求める者で、その他のことは考えられないのですが、カメラマンの視点によってデジタルな画像になると、これを本当に自分が作ったのかと信じられない面持ちになります。他者の感覚に委ねる面白さは格別なもので、図録はまさにカメラマンとの協働作業なのです。私一人ではこんな世界観をつくり出すことが出来ません。図録の写真選びも人に任せたいくらいです。まぁ、隣にいる家内から踏み込んだ助言があることも確かですが、多くの人の手を借りて、私の作品がカタチを成していくのだと改めて思っています。

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