「石を聴く」を読み始める

「石を聴く」(ヘイデン・ヘレーラ著 北代美和子訳 みすず書房)を読み始めました。副題が「イサム・ノグチの芸術と生涯」とあって、本書は度々このNOTE(ブログ)に登場する日系アメリカ人彫刻家イサム・ノグチの評伝です。イサム・ノグチの評伝と言えば、何冊か自宅の書棚にも置いてあります。既読のものは「イサム・ノグチ」(ドウス昌代著 講談社)、「評伝イサム・ノグチ」(ドーレ・アシュトン著 笹谷純雄訳 白水社)、「夢みる少年ーイサム・ノグチー」(柴橋伴夫著 共同文化社)、「素顔のイサム・ノグチ 日米54人の証明」(四国新聞社)があって、その他にも庭園に関する評論集や作者自身が著したエッセイもあります。作品写真集やイサムの母に関する評伝もあり、和訳されたものはほとんど私は手に入れているのかもしれません。作家別の関連著作で言ったら、ジャコメッティよりイサム・ノグチの方が多く書棚に有していると思います。生い立ちは既読の書籍で十分知っているにも関わらず、また別のものを読み始めることはどういう意味をもつのか、これは著者の捉え方によってイサム・ノグチの世界観に別の視点が加わることを、私は期待しているのです。私の中でイサム・ノグチほど魅力を発信した芸術家はいないと思っているからで、その足跡を辿り、私自身の彫刻を考える上で己の指標になると信じているのです。香川県高松にあるイサム・ノグチ庭園美術館に私は2回訪れていて、普段の生活と創作活動が密接な繋がりがあることを確認してきました。自分の生き方や考え方、生活の周辺に至るまで全てが創作活動に集約されていく人生を自分も送りたいと考えていて、その理想的な人生の在り方がまだ出来ていないことに苛立ちを覚えることもあります。前に知人が言っていた65歳から75歳までの10年が理想的な環境の下で創作活動に邁進できるようになるでしょうか。いずれにしても自分次第ですが、「石を聴く」を読みながら自分の伸びしろを信じ、創作活動をもう一度見直し、自分にとって最良の道を選びたいと考えているところです。

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