閉庁日(休庁期間)の始まり

今日から職場は閉庁日(休庁期間)に入ります。私の職場は1月5日まで閉庁するので、休庁期間は合計9日間になり、例年この時期、私は来年夏に発表する陶彫による集合彫刻の制作に没頭しています。これがなければ新作は完成できないと思っています。9日間のうち元旦は作業を休みます。実家にある古井戸や稲荷等に小さく刻んだ餅を捧げて、その後に東京赤坂の豊川稲荷に詣で、護摩を焚いてもらうのが我が家の恒例になっているのです。これは先祖代々続いているもので、母が存命のうちはしっかりやっていこうと思っています。1月3日はこれも恒例になった従妹会があり、東京の洒落たレストランに出かけていきます。この2日間を除いた日程が創作活動に充てられる時間です。何をどの程度まで作れるのか、欲張りたい気持ちも湧いてきますが、限りある時間をどう使うのか、しっかり考えて着実に制作工程を進めていくのが良いと思っています。閉庁日の制作に関わる材料の調達は全て出来ています。正月三が日は材料店も休むので、材料は十分備えておく必要があります。一応目安として朝9時から夕方4時までの7時間を制作時間としますが、美術館や映画鑑賞を取り入れる場合は、イレギュラーな時間帯を設定することもあります。日々の制作目標を決めて、その日のノルマを課していこうと思っています。創作活動は公務員とは違った気疲れもあります。精神面では解放されて快い感覚になりますが、自分を追い込んでいくため、創作に対する動機や思索を自問自答する場面が結構あります。自分との葛藤が齎す入魂の具合次第で、作品の質を高めていけるかどうか、またここを頑張れるかどうかが作品に反映していくと私は考えています。それが創作活動の醍醐味であり、最も辛いことでもあります。初日である今日は朝8時半に工房に行きました。既に成形の終わっている陶彫部品にそれぞれ彫り込み加飾を4点施しました。明日は新たな陶彫部品を成形するため、座布団大のタタラを数枚準備しました。そこまで終わって午後3時半になり、工房を後にしました。いつもより30分早めたのは、今晩は家内を誘って横浜の中区にあるミニシアターに映画を観に行こうと決めていたのでした。上映していたのはレバノン映画の「存在のない子供たち」で、苛烈なまでの中東の貧困と移民の問題を扱ったものでした。主人公ゼインを演じた少年が優れていて、彼の一挙一動に思わず惹き込まれてしまいました。詳しい感想は後日に回しますが、国家としての社会体制をも考えさせるヒューマンドラマであったと感じました。閉庁日初日は充実した一日を過ごしました。明日も頑張ります。

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