「即位礼正殿の儀」で創作活動の機会を得る

今日は「即位礼正殿の儀」で、官公庁は休日になりました。「即位礼正殿の儀」とは、天皇陛下の御即位を内外に広く披露するための儀式です。言わば外国で称される「戴冠式」のようなものだろうと思います。天皇制が出来た古代から現在も天皇が継承されている我が国の特別な環境を、私は支持しています。私の中には紀元前の神武天皇から始まったであろう長きにわたる歴史を蔑ろにしてはいけないという考えがあります。また、日本国象徴としての天皇の現在のお姿も理解しています。今日は祝事の休日扱いのため、私には週末以外に創作活動が出来る喜びもありました。今日は朝から工房に籠りました。屏風の下書きを続きを行っていましたが、昼頃になって横浜市中区にある常連のミニシアターに映画を観に出かけました。上映されていた映画は、敢えてモノクロにしてクラシックな映像美を求めたポーランドの「イーダ」でした。修道院で育った孤児が叔母を訪ねていく物語で、彼女の出生に纏わることが明かされていく過程で、自分とは何者なのか、彼女のアイデンティティに関わることが映画全般の主題になっていました。詳しい感想は後日に改めます。映画館から帰ってきて、再び工房に篭りました。工房に若いアーティストが顔を出しました。彼女はテキスタイルの作品を作り続けていて、新作に取り組んでいました。今月末までに新作を完成させなければならないようで、彼女は集中して作業をしていました。私も背中を押されるように屏風の下書きの続きを行ないました。これは創作と言うより、創作を行なうための準備で、厚板に無数の矩形を描くために縦横の線を鉛筆で引いていたのでした。この矩形のいくつかを彫っていくことになりますが、まだ先の制作工程になります。夕方は母が入院している病院に、家内と見舞いに出かけました。今日が休日になったおかげで、制作やら鑑賞やら母の見舞いやらが滞りなく進みました。明日からまたウィークディの仕事に励みたいと思います。

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