14冊目の図録が届いた日

個展の案内状は遅くても2週間前までに郵送しなければならないので、印刷を急ぎましたが、図録は個展会場で配布するため、個展開催までに出来上がっていれば基本的には大丈夫です。ただし、私の職場では職員に予め図録を配ってしまうので、早めに届いてくれたら有難いと思っていました。私の二足の草鞋生活を職員に示すことで、仕事一辺倒の職員が、多少なりとも余暇を楽しめる環境を作ってほしいと願って、こんなことをしているのです。今回の図録は14冊目になり、出来るだけ演出を控えたリアルな画像で撮影してもらいました。室内風景の写真は、ロフトが出来て新しく昇降機がついたので、そこに作品を置いて撮影しました。大きな作品の部分カットの画像は、作品の説明的要素よりも、画面の構成や角度の意外性などに注目して選んだものです。新しい試みとしては野外工房の床面を水で濡らして撮影したことです。水に映る作品が面白みを与えてくれるのではないかと思いました。小品5点は作品そのものに水をかけています。陶も石と同じく素材に水をかけると雰囲気が変わって美しく映えるように感じます。撮影日が梅雨時であることを逆手にとって、水を有効に使った演出で、季節感のある図録にまとめることを念頭に入れていました。私は蓄積を楽しむ傾向があるので、14冊という図録の積み重ねが自己満足を助長してしまい、つい笑みが出てしまいます。ただし、創作活動の蓄積は満足を生むものではありません。今度こそ満足いくものを作ろうと思っても、どこか足りない気がしています。創作活動はそれでいいのではないかと考えますが、撮影も自分でやったらいつまでたっても満足出来ないものになってしまうと思っています。カメラマンにお願いして、彼らの感覚で撮ってもらい、他者のセンスで図録にまとめてもらうくらいがちょうどいいと思っています。図録が誇りに思えるのはカメラマン任せで作っているおかげなのです。

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