14冊目の図録作成に向けて

先日、個展のための図録用の撮影を行いました。毎年多くのスタッフに手伝っていただいて、集合彫刻の組み立てやら分解、そして周囲の片づけや掃除をしています。もう14回目となると撮影は恒例行事のようになっていて、撮影する順番も決まっているのです。その日に撮影した画像を私が選び、その後はカメラマンに編集作業に入っていただきます。何故私は毎年かなり手間のかかる図録を作っているのか、これは自作が組み立てに労力を要する集合彫刻だからです。作品は分解して木箱に詰めて工房の倉庫で保管します。作品を見るためには多くのスタッフの手を借りなければ全体像を提示することが出来ません。そのため作品完成を示す画像が必要なのです。今晩は撮影に立ち会った2人のカメラマンが自宅にやってきて、撮影した多くの画像を見せてくれました。私は自ら作成した図録のレイアウトに従って画像を選びました。画像を通して、初めて私は光や影の立体的効果を知ることになり、アナログな彫刻制作とは違うデジタルな表現に改めて感動を覚えました。毎年のことなのに、自分の作品であって自分の作品ではないデジタルな不思議さに再三驚かされてしまいます。私は映像表現が好きです。映画館に足繁く通うのも、そうした映像好きな私の趣味の反映です。図録を楽しみたい気分も映像好きであるが故のものではないかと思っています。今回の図録の写真はフラットなものにして欲しいとカメラマンに要求しました。今まで光と影を強調したり、周囲の空気までを表現して欲しいと言ってきましたが、今回は真逆で、隅々までクリアな画像が欲しかったのでした。そうしたことがあるため新作の図録は、今までと趣が変わっています。14冊目の図録作成に向けて、カメラマンとの協働作業が始まると言えるのです。

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