1月RECORDは「浮遊の風景」

「風景シリーズ」として始めた今年のRECORDですが、まず最初の1月を「浮遊の風景」というテーマで日々制作をすることにしました。私が創作活動の中心に据える彫刻は、空間の中に置かれる立体であり、それなりに重量があります。彫刻を重量から解放したのはアメリカ人彫刻家アレキサンダー・カルダーでした。彼のモビールは空間に浮遊する彫刻作品として世界的な認知を受け、現代彫刻の中にはモビールの考え方を発展させた作品も見受けられます。また、トロンプ・ルイユ(騙し絵)の手法を使ってオブジェを宙に浮かせる立体作品も登場しています。それが軽やかに見えるかどうかは別問題として、モノが浮いているのを見ると私はある種の軽快さを感じてしまうのです。私は地表から立ち上がったり、地表の下へ掘り込まれていく形態を作っているので、その真逆にある空中を浮遊するカタチに憧れを抱いています。まだ、自分で浮遊感のある彫刻作品を試みようとは思いませんが、いつかそんな風景をイメージして、彫刻を作る日がくるのでしょうか。風に舞う凧や風力発電に使用するプロペラさえ、私は立体造形としての魅力を感じています。発掘された出土品みたいな作品をつくっている自分にしたら可笑しな趣向ですが、自分とは対極にあるモノにある日忽然と挑戦するかもしれません。そんな思いを反映して、今月のRECORDを作っています。平面作品だから出来ることは、重力からの解放です。もしこんなものが作れたら、という思いで1ヵ月間やってみようと思います。

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