2019年 創作活動の抱負

2019年になりました。新春のお慶びを申し上げます。今年もよろしくお願いいたします。昨年もNOTE(ブログ)に書いた我が家の元旦の寸描ですが、朝のうち私は実家であった旧家屋に残る井戸2ヶ所と裏山にある小さな稲荷に、刻んだ餅と油揚げを置いてきます。私が幼い頃から習慣としてやっている氏神への奉納です。稲荷の祠は相原の先祖がどこかで拾ってきたものらしく、外見は粗末なものですが、毎年この時期に周囲の枯葉を掃き清めています。先代は宮大工、亡父は造園業を営んでいて、商売繁盛を願って、この小さな稲荷を大切にしてきたのでした。私は公務員になりましたが、売れない彫刻家も兼業していて、創作活動では稲荷にあやかりたいと思っています。その証拠に毎年初詣に訪れている東京赤坂の豊川稲荷の祈祷には「芸道精進」という項目があるのです。創作活動は私が生涯をかけて精進するものと決めていて、底知れない魅力を秘めています。今年もこの創作活動を精一杯やっていく所存です。創作活動の中で分野を問われれば、私は第一に彫刻と答えます。彫刻は10代終わりから20代初めになって初めて体験した表現媒体ですが、最初は立体把握が上手くいかず、幼少から図工・美術が得意だった私は、鼻っ柱がへし折られ、口惜しさに地団駄踏んだ分野でした。高校時代に自分の色彩感覚に嫌気が差していた私は、カタチでしか勝負できないと思いこんでいて、彫刻が駄目ならもう美術家になるのは諦めようとさえ思っていたのでした。しかしながら諦めが悪く、芯がブレずにやってきた私は、40代後半で何とか自分の彫刻表現に自信が持てた次第です。銀座の個展も13回を数え、現在は自分にとって創作とは何なのかを問うことも暫しあります。それでも創作活動は続けていきたいと望んでいます。現在では工房を必要とする彫刻だけでなく、小さな平面作品RECORD(記録)もやっていて、これも継続していきたいと考えます。創作活動の意義は、美術や映画等の鑑賞と、芸術に纏わる読書に求めていて、芸術による自己確立を狙っています。今年も紆余曲折しながら、深淵を覗きつつ、思索を深めたいと思っています。創作活動は生涯学習というより、一歩進んで生涯研鑽の賜で成立するものではないかと考えています。今年も実践あるのみ、休まず焦らず一歩ずつ頑張っていきたいと思います。

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