三連休 20個目の陶彫制作
2018年 11月 24日 土曜日
三連休の中日です。この三連休で陶彫部品を2個作ろうと考えていて、今日はそのひとつ目、全体では20個目となる陶彫成形に取り組みました。予め準備しておいたタタラを使って立体を立ち上げ、陶土を紐状にして補う成形方法をずっと変わらずやってきています。一晩ビニールをかけて置いたタタラはちょうどいい硬さになっていて、高さ50cm程度の立体の成形が可能になるのです。勿論タタラだけでは保てない部分もあって、紐作りを併用しています。私は30代になって陶芸家の友人に陶土の扱いを聞きながら、見よう見まねで陶彫を始めました。あれから30年が経ち、自分の表現に相応しい方法を探ってきました。陶芸という工芸分野では技巧に軸足があり、釉薬ひとつとってもさまざまな実験や試作を行っています。そうした高度な技巧があって、漸く精神性の高い、つまり技巧的ではない作品を生み出す姿勢が求められてくるのです。陶芸家の友人たちも自ら作陶した器に自然な趣を求めて、技巧が表に見えない工夫をしています。陶土や成形、釉薬、焼成を知りぬいた作品作り、それが在るべき陶芸家の姿なのだと私は思っています。私の場合は、彫刻の素材として陶土を選んでいるため、陶芸家ほど素材への拘りがありません。自分のイメージに土肌が合っているので、陶という技法を使っているに過ぎません。そこに技巧の実験や試作はなく、作られる立体そのものに軸足があると言えます。勿論技巧がなければ作品にならないので、最低限の技巧は有しています。それはタタラと紐作りの併用であったり、化粧掛けであったり、焼成温度にしても、その陶土に見合った方法で制作しているのです。今日は20個目の陶彫成形が午前中に終わり、午後になって次の陶彫部品制作のために土練りをしました。大きいタタラも準備しました。明日は21個目の陶彫成形と2個分の彫り込み加飾を予定しています。
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Tags: 制作, 彫刻, 陶土, 陶彫
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