週末 「角景」テーブル刳り貫き作業
2018年 5月 13日 日曜日
週末になって「発掘~角景~」の最終段階の作業を行うことになりました。「発掘~角景~」はテーブル彫刻です。テーブル部分に細工をする予定になっていて、刳り貫き部分を作るのです。テーブルの下には陶彫部品が吊り下がりますが、テーブル上部は凹凸を作ります。厚板にドリルで穴を空けて、そこからジグゾーで有機的なカタチを刳り貫いていきます。通常なら一日がかりのところを懸命に頑張って、作業は半日で終わらせました。テーブル上部は湖水が点在するイメージ、または棚田のような風景が思い浮かんでいて、その地下に都市が眠っているのです。視点の上下をテーブルにして表現するのは、私の常套手段です。「角景」という題名が示す通り、作品の主体は吊り下がった陶彫部品にありますが、テーブル上部や柱の造形も、全体の構成要素となるために重要な部分なのです。陶彫部品は既に出来上がっていますが、それを際立たせるために最終段階としてテーブルの表面や柱の木彫をやっているとも言えます。刳り貫き作業は、風景をイメージしながら進められるので楽しい作業です。刳り貫いた厚板は砂マチエールで覆い、油絵の具を滲み込ませていくつもりです。砂マチエールは来週施します。午後は小品のための陶土を用意しなければならず、土錬機を回しました。今回の小品は平面性の強い作品にしようと決めています。小品は4点作るつもりです。陶土の表面を削ったり、線描したりして、今までとは異なる効果を狙ってみようと思っています。小品は明日制作したいと思っていますが、用事があるため制作時間を捻出しなければなりません。このところ焦っていて、気持ちが休まることがありません。
関連する投稿
- 「江口週 彫刻/デッサン」展 木彫家江口週は、いわゆる日本の伝統的な木彫とは異なる世界観を持つ彫刻家です。木材を構成する造形作家と言った方がいいかもしれません。難波し大海を漂った巨大な木造船の残骸が渚に打ち寄せられて、その大いな […]
- 2020’12月の制作目標 今月は師走と呼ばれている通り、1年の締めとして多忙を極める1ヵ月となります。そのためどのような制作目標を立てようか思案しているところです。陶彫部品を集合させて世界観を作る私の新作では、そろそろ土台と […]
- 9月の制作目標 今月は4回の週末があり、そのうち1回は4連休になります。陶彫制作においては、土曜日に土練りをして座布団大のタタラを数枚用意し、日曜日に成形や彫り込み加飾を行うのが定番になっています。その制作工程のう […]
- 代休 床置き作品の全体構成 今日は関西出張の代休2日目になります。朝から工房に行って、昨日完成した「発掘~群塔~」屏風部分を確認しました。まだ焼成が終わっていない陶彫部品が3つありますが、木彫は接着まで終わりました。僅かな隙間 […]
- 三連休最終日 制作振り返り 今日で三連休が終わりました。陶彫追加制作と木彫荒彫りに明け暮れた三連休でした。陶彫の追加分の方は何とかなりそうです。木彫の方はコツコツやっているにも関わらず、思ったより進まない状況です。昨年のように […]
Tags: イメージ, 彫刻, 木彫, 木材, 陶彫
The entry '週末 「角景」テーブル刳り貫き作業' was posted
on 5月 13th, 2018
and is filed under note.
You can follow any responses to this entry through the RSS 2.0 feed.
Both comments and pings are currently closed.