週末 「角景」テーブル刳り貫き作業

週末になって「発掘~角景~」の最終段階の作業を行うことになりました。「発掘~角景~」はテーブル彫刻です。テーブル部分に細工をする予定になっていて、刳り貫き部分を作るのです。テーブルの下には陶彫部品が吊り下がりますが、テーブル上部は凹凸を作ります。厚板にドリルで穴を空けて、そこからジグゾーで有機的なカタチを刳り貫いていきます。通常なら一日がかりのところを懸命に頑張って、作業は半日で終わらせました。テーブル上部は湖水が点在するイメージ、または棚田のような風景が思い浮かんでいて、その地下に都市が眠っているのです。視点の上下をテーブルにして表現するのは、私の常套手段です。「角景」という題名が示す通り、作品の主体は吊り下がった陶彫部品にありますが、テーブル上部や柱の造形も、全体の構成要素となるために重要な部分なのです。陶彫部品は既に出来上がっていますが、それを際立たせるために最終段階としてテーブルの表面や柱の木彫をやっているとも言えます。刳り貫き作業は、風景をイメージしながら進められるので楽しい作業です。刳り貫いた厚板は砂マチエールで覆い、油絵の具を滲み込ませていくつもりです。砂マチエールは来週施します。午後は小品のための陶土を用意しなければならず、土錬機を回しました。今回の小品は平面性の強い作品にしようと決めています。小品は4点作るつもりです。陶土の表面を削ったり、線描したりして、今までとは異なる効果を狙ってみようと思っています。小品は明日制作したいと思っていますが、用事があるため制作時間を捻出しなければなりません。このところ焦っていて、気持ちが休まることがありません。

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