造語タイトル「宙景」と「座景」
2016年 12月 20日 火曜日
このところ自作のタイトルは造語にするしか考えが浮かばず、漢字を繋げて造形イメージに近づけようとしています。「層塔」「群塔」「環景」など、過去のタイトルを振り返ると、造形イメージとの一体化を図る意志があります。私はタイトルのもつ思索的意味に拘りません。私にとってタイトルとは造形そのものを分かり易く伝えるためのアイテムです。そのため簡潔なコトバを選んでいるつもりです。現在作っている背の高いテーブル彫刻は、天板の下に陶彫部品を吊り下げているので「宙」というコトバが頭にありました。背の低いテーブル彫刻は、机上に広がる世界を表そうとしているので「座」というコトバが頭にありました。それぞれに景観の「景」をつけて、宙吊りの世界と机上の世界を「宙景」と「座景」にしようと考えました。作家によっては謎めいたタイトルをつけて、造形作品の深遠なる哲学に導入していく人もいますが、私の場合は極めて単純です。「発掘シリーズ」として出土品のような効果を狙った陶彫を作り続けているので、「発掘~宙景~」「発掘~座景~」というタイトルにしようと決めました。さらに「発掘~宙景~」は2点あるので、どういうふうにタイトルを分けようか悩んでいます。これも単純にA・Bとして表記しようかとも思っています。タイトルを考えるのは楽しみのひとつで、いくら簡潔なものでも詩的要素があると考えています。ましてや造語ならば尚更で、ホームページのGALLERYにアップする際にタイトルをイメージしたコトバを紡ぎだすことをしています。それは造形以上に頭を悩ませる世界でもあります。
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Tags: イメージ, コトバ, 彫刻
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