週末 制作&母校訪問
2016年 11月 5日 土曜日
週末になり、朝から工房に篭って制作三昧でした。今月の目標に書いた通り、今日から背の高いテーブル彫刻の制作に取り組み始めました。まず2m50cmの柱の上に設置する厚板があります。厚板は正方形ですが、僅かばかり曲線にして有機性を持たせることにしました。さらにその厚板の下部に吊り下げる陶彫をどうしようか、思案した挙句、陶彫部品一つひとつの大きさと角度を割り出しました。明日から成形に入るために畳大のタタラを6枚準備しました。ここまでやったところで午前中の作業は終了にしました。今日の午後は、彫刻家鈴木久雄氏の展覧会を見に行こうと決めていました。朝から若いスタッフが来ていたので、展覧会に彼女を誘いました。彼女は現在東京芸大の大学院で先端芸術を学んでいますが、3年前は武蔵野美大の工芸工業デザイン学科にいてテキスタイルを学んでいました。言うなれば私の後輩に当たるので、お互い懐かしい母校訪問に気持ちも高まりました。武蔵野美術大学美術館で「鈴木久雄 彫刻の速度」展が開催されていて、もう残り日数が少なくなっていたので、実のところ急遽今日の制作を半日で切り上げて、私の運転する車で横浜の工房から東京小平市にある同美術館に向かったのでした。秋の紅葉が始まった週末なので、道は渋滞していましたが、2時半ごろには同美術館に到着できました。私より10歳年上の鉄の彫刻家の、展示空間を縦横に使った力作を堪能しました。詳しい感想は別の機会に改めます。美術館を出て校舎内をブラブラ散策していた時に、私たちが驚いたことがありました。同伴の彼女は同大を卒業して3年が過ぎていましたが、この3年間であっという間に新校舎が出来ていたのです。敷地内を公共バスが走る道路を作っていて、新校舎は道路の向かい側にありました。新校舎にはどう行けばいいのか暫し迷いましたが、地下道で繋がれていることを知って、その立派さにさらに驚きました。施設の充実は学生にとって有難いことですが、建築費だってバカにならないだろうにと思いました。少子化が進んでいる昨今、母校の学校経営は大丈夫なのでしょうか。帰り際に彫刻棟の作業場を見てきました。数人の学生が木を彫っていました。自分の創作への原点がここにあるので、改めて自分の意思を確認し、明日からの創作活動に活を入れました。