習慣化した夜間制作
2016年 6月 16日 木曜日
習慣とは不思議なもので、仕事から帰宅した後に工房へ出かけることが、習慣となれば苦でなくなります。疲れているはずなのに、夜になると工房へ行かなくてはならないと思うようになるのです。窯入れしたばかりの晩は電気の関係で工房は使えません。翌日の晩から足繁く工房に通うようになりました。夜の制作といえばRECORDやNOTE(ブログ)もあるというのに、集合彫刻の完成が全てに優先してしまう癖が抜けません。それだけ彫刻は自分にとって魅力的なのかもしれませんが、土練りもタタラも成形も彫り込み加飾も化粧掛けやら仕上げも、全部夜間制作でやってしまう勢いが今の自分にはあります。梱包用木箱作りも夜間の時間帯でできると思っています。ただし、ウィークディの仕事を考えると、夜間制作はせいぜい2時間程度と決めています。若ければ一晩中かけて作る気力がありましたが、今はそういうわけにはいかず、足腰や肩が痛んでくるので夜10時には引き上げようと思っています。現在は気候がいいので制作には快適という要因もあります。真夏や真冬は無理だろうなぁと思っています。週末に若いスタッフたちが来て、それぞれの制作に立ち向かっていますが、若い連中に気力で負けないぞと思っていることがあって、それも自分を鼓舞させる刺激剤になっていると思っています。オジサンはまだまだやれると普段から彼らに言っているのです。彫刻は実在を扱う苦しい表現媒体で体力を使います。体力があるから彫刻家になったのか、彫刻をやりたいために体力が身についたのかわかりませんが、自分の師匠たちにも力強い人が多くて、作品も本人も生命力に溢れています。70代や80代になっても、お前には絶対に負けんと言われているようで逞しい限りです。夜間制作も習慣になれば、どうと言うこともないと嘯いて、師匠と肩を並べたがる自分がいますが、そのうち若いスタッフが育って私を追い抜くことがあるのでしょうか。