週末 作業と会話

久しぶりに週末になった実感が今日はありました。ウィークディの仕事が厳しかったことが、この実感に繋がっていると思っています。創作活動も厳しい局面を迎えているのですが、またウィークディの仕事とは意識が異なります。今日は朝から工房に篭りました。陶彫部品の仕上げと化粧掛けの作業に追われました。来週も今週に続いて窯入れをしたいと考えているからです。出来れば週の途中で陶彫部品を入れ替えて2回分焼成したいと思っています。陶彫部品の乾燥が進んでいるため、制作サイクルに弾みがつき、焼成を急いでいるのです。次の成形もそろそろ考えねばならず、時間との闘いになっていますが、土曜日はウィークディの疲れがあるためか身体が思うように動かず、気ばかり焦っている状態です。そんな折に工房に来ている若いスタッフとお茶を入れながら、詩について会話を交わしました。若いスタッフは詩的な文章を書く人で、自然な流れの中で詩的発想が生まれるようです。私は高校生の頃から詩人に憧れていたと言ったら、彼女はまったく詩人を意識したことがなく、また詩人になろうとも思ったことがないと言ってきました。自己の素質に詩的世界を操る能力を持っていれば、詩人に憧れることもないのかぁと私は自覚しました。こうした何気ない会話が私には貴重に思えます。大学院には議論好きな人がいると彼女は言っていましたが、私も学生時代は彫刻以外の人たちと議論をしていました。学校を卒業すると経済的な仕事に追われ、仕事以外の話をする機会が減ります。ましてや芸術のことなど話す機会は滅多にありません。疲れて身体が動かない土曜日に作業ばかりではなく、私の会話に付き合ってくれた彼女に感謝です。

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