三連休 制作&美術館&映画館

今日から三連休になります。このところ連休の初日は工房で制作をした後、美術館に出かけていくことが多いように思います。今日も例外ではありませんでした。ただし、活動した密度から言うと今日は今までより、さらに濃い一日を過ごしました。まず朝6時半に工房に出かけました。昨晩仕事帰りに工房に寄ってタタラを準備していたので、今朝は成形を1点終わらせました。明日のためにタタラを準備して午前10時半に自宅に戻りました。遅い朝食をとった後、東京神田のギャラリーで今日まで開催している「加藤正版画展」にお邪魔しました。大学の先輩にあたる加藤さんは銅版画家です。今回は様々な仏像をエッチングで表現していました。技巧的にも優れていて、旧作の干支を描いたエッチングと今回の仏像が相俟って、深みのある小宇宙を表していました。ご本人は思慮深い誠実な人で、創作に対する真摯な情熱が伝わる作品群でした。次に渋谷に移動し、Bunkamuraザ・ミュージアムで開催している「風景画の誕生」展に行きました。所蔵がウィーン美術史美術館と謳ってあったので行ってみたのでした。自分は20代の頃、ウィーンで5年間暮らし、その間にウィーン美術史美術館には数知れず訪れましたが、今回の絵画はまるで覚えていないものばかりでした。当時はP・ブリューゲルばかり注目していたのが裏目に出たのかもしれません。きっと当美術館が所蔵する作品は膨大な数に上るので、かなり見飛ばしていたこともあり、これは寧ろ日本の方がじっくり味わえるのかもしれません。風景画に対する詳しい感想は後日に改めます。そこで東京から一旦自宅に戻って、夕方は家内と一緒に車で映画館に出かけました。いつも利用している横浜中区にあるシネマ・ジャック&ベティに行ったのですが、こうした夜の過ごし方はとても楽しいと感じます。そこで上映している「セッション」というジャズバンドを描いた映画は刺激的でした。学生ドラマーが名門校のスタジオバンドを指揮している伝説の教師に指導を受ける物語ですが、強烈な指導法と個性のぶつかり合いが畳み込むようにドラマを押し進め、瞬く間に時間が過ぎていきました。映画を観た後、喉が渇いたのは初めてと家内が言っていました。詳しい感想は別の機会にしたいと思います。今日という日は工房、ギャラリー、美術館、映画館と渡り歩いた一日でした。早朝から夜まで創作あり、鑑賞ありの充実した時間を過ごしました。明日は制作三昧の予定です。

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