「夢の素材と夢の源泉」(b)まとめ

「夢解釈」(フロイト著 金関猛訳 中央公論新社)の第五章「夢の素材と夢の源泉」の(b)「夢の源泉としての幼児的なもの」のまとめをします。実は本論を枝葉部分ごとに細かくまとめた方がよいと以前のNOTE(ブログ)に書いておきながら、すっかり忘れていて、かなり先へ読み進んだところで思い出し、前に戻って(b)を読み返しました。主旨となる箇所にラインでも引いておけば、まとめが楽だったと思います。再読した際に留意した部分を書き出します。「夢には覚醒時の記憶が及ばないような、人生のもっとも早い時期の印象が現れることがあるという特異性であった。」「顕在的な夢内容からは幼児期の体験が一枚噛んでいるという推測はまったく喚び起こされない夢でも、内容に注目するのはやめ、分析によってはじめて明らかにされる夢の想念に注目を向けると、そこには幼年期の体験がかかわっていることが確認できて驚いてしまうことがある。」「夢を惹起するのが現在の欲望であっても、しかし、その欲望は奥深い幼年期の想い出から強力な加勢を得ているということである。」「夢の分析に深く入り込んでいけばいくほど、幼年期体験の痕跡へと導かれていくことが頻繁になる。潜在的な夢内容において夢の源泉としての役割を果たしているのはそうした幼年期体験なのである。」「夢の源泉や欲望の惹起要因はたやすく立証できるのだから、それらの夢の解釈は完璧だと当初は思えることもある。~ところが、そうした夢からもまた重大な想念の糸が紡ぎ出され、それが幼年期のもっとも早い時期まで延びているのである。」「夢はしばしば多義的なものとして現れるのである。いくつかの事例が示すように、夢では、複数の欲望充足が合体されうるだけではない。ある一つの意味、ある一つの欲望充足が他の意味や欲望充足を覆い隠していることもありうる。そして、人は、その奥底で、幼年期の最初の時期の欲望が充足されているのに行き当たるのである。」これをもってまとめにしたいと思います。

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