関西出張 第二日目

昨日から出張で関西に来ています。今日は京都にいました。毎年京都には来ているので観光地巡りではなく、仕事の合間には博物館や美術館を見るようにしています。社寺や庭園は京都全市に点在しているので、なかなか見に行く余裕が持てないのです。ちょうど京都国立博物館で「桃山時代の狩野派ー永徳の後継者たちー」と題された展覧会をやっていたので見て来ました。京都で見る狩野派の襖絵や屏風は格別で、質量ともに素晴らしい大作を集めた見応えのあるものでした。週末の土曜日ということもあって混雑はしていましたが、それでもじっくり鑑賞できたのは、作品の持つ迫力が大勢の鑑賞者に負けない強さを持っていると感じたからです。作品によっては極めて印象深いものがありました。詳しい感想は後日改めたいと思います。次に訪れたのは京都市立美術館別館でした。「モダンアート展」が東京から京都に巡回していたので見て来ました。職場に自分と同じ二束の草鞋生活をしている人がいて、彼は公務員をやりながら抽象画家として同会に所属しているのです。金属が腐食されたような趣きをもつ背景に、太い筆で青色が一気に引かれた画面、そこに微妙な擦れがあって凹凸を錯視させる世界が広がっていました。昨年以上に今年の作品に発展性を見てとりました。今後に期待しています。最後に同館の近くにある京都国立近代美術館で開催されている「現代美術のハードコアはじつは世界の宝である展」を見て来ました。台湾のヤゲオ財団によるコレクションを展示したもので、欧米とアジア諸国の代表的なアーティストによる作品が来日していました。詳しい感想は後日改めますが、久しぶりに現代美術に接したので、自分としては新鮮さも手伝って空間の斬新さが印象に残りました。

関連する投稿

  • 再開した展覧会を巡り歩いた一日 コロナ渦の中、東京都で緊急事態宣言が出され、先月までは多くの美術館が休館をしておりました。緊急事態宣言は6月も延長されていますが、美術館が漸く再開し、見たかった展覧会をチェックすることが出来ました。 […]
  • 週末 版画による2つの美術展 昨夜から私の職場では職員研修として湯河原に来ていました。一晩ゆっくりお互いの仕事を振り返る機会を、私は大切にしています。夜が更けるまでお喋りが尽きない職員たちの雰囲気を、今後も継続していくのも私の役 […]
  • 週末 個展終了して美術館巡りへ 昨日、ギャラリーせいほうでの私の個展が終了しました。反省はいろいろありますが、ともあれホッとしたことは事実です。個展開催中は自分が会場にいなくても気がかりでなりませんでした。やはり終わってみると一抹 […]
  • 横浜の「レオナルド・ダ・ヴィンチ展」 横浜そごう美術館で「レオナルド・ダ・ヴィンチ展」が開催されています。デパートの美術館は店の閉店時間に合わせているので、遅くまでやっていて、勤務時間が終わった後でも立ち寄ることが可能です。国公立美術館 […]
  • 三連休 東京の美術館巡り 三連休の中日です。今日は朝から東京の美術館巡りを行いました。一昨日NOTE(ブログ)に美術鑑賞に対する思いを書きましたが、今日はその実践日でした。巡った展覧会は4つで、いずれも表現が異なる先人達の精 […]

Comments are closed.