「存在と時間 Ⅱ」に再び挑む
2014年 10月 7日 火曜日
「アーレントとハイデガー」(エルジビェータ・エティンガー著 大島かおり訳 みすず書房)を読み終えた翌日から「存在と時間 Ⅱ」(マルティン・ハイデガー著 原佑・渡邊二郎訳 中央公論新社)に再び挑んでいます。「存在と時間 Ⅱ」を読んでいると著者本人の私生活と、思索を深めた学問は別と考えた方がよさそうだという考えが私には浮かびます。原稿下書きやメモに立ち向かう著者の心境は、すっかり形而上的な思索にはまっているのではないかと察するからです。ただ、精神バランスを崩すと、その程度にも拠りますが、常軌を逸した集中力が生まれ、結果として素晴らしい作品が誕生するということもあります。蓮っ葉な考えですが、とくに恋愛に溺れているときは自分の経験で言えば大いにあると思っています。ハイデガーがどうだったのかはよくわかりませんが、「存在と時間 Ⅱ」を再び読みはじめてみて、相変わらず理論の難解さが続き、それを読み解く力が試されているような気がします。何故こんな難しい言い回しをしなければならないのか、ドイツ語の厳密さをそのまま受け取れば納得もいきますが、やはり恋愛で常軌を逸していたのかなぁと思ってしまいます。単なる想像に過ぎませんが…。
関連する投稿
- 「超越論的ー論理学的問題設定の諸疑問」第69節~70節について 「形式論理学と超越論的論理学」(エトムント・フッサール著 立松弘孝訳 […]
- 東京駅の「きたれ、バウハウス」展 先日、東京駅にあるステーション・ギャラリーで開催中の「きたれ、バウハウス」展に行ってきました。バウハウスとはドイツ語で「建築の館」という意味です。1919年に建築家ヴァルター・グロピウスによって設立 […]
- 新聞掲載のフロイトの言葉より 昨日の朝日新聞にあった「折々のことば」(鷲田清一著)に興味関心のある記事が掲載されていました。全文書き出します。「百パーセントのアルコールがないように、百パーセントの真理というものはありませんね。ジ […]
- 師匠の絵による「人生の選択」 昨日、長野県の山里に住む師匠の池田宗弘先生から一冊の絵本が送られてきました。「人生の選択 […]
- 建築に纏わる東京散策 今日は夏季休暇を取得して、前から計画していた東京の展覧会等の散策に出かけました。先日も夏季休暇を使って「江戸東京たてもの園」に行ったばかりですが、今日も建築に纏わる散策になりました。例年なら夏季休暇 […]
Tags: ドイツ, 書籍
The entry '「存在と時間 Ⅱ」に再び挑む' was posted
on 10月 7th, 2014
and is filed under note.
You can follow any responses to this entry through the RSS 2.0 feed.
Both comments and pings are currently closed.