週末 素材との対話
2014年 3月 29日 土曜日
職場の残務整理のことが頭を過ぎりつつ、今日は朝7時から夜7時まで工房に篭りました。明日は別の用事があって制作三昧とはいかないのです。「発掘~層塔~」の残り陶彫部品が10個となっています。今日はそのうち7個の成形を終わらせました。彫り込み加飾には至らなかったのですが、今日のところは限界です。焦りがあるせいか、余計な雑念が頭から消えて、何かに追い立てられるように身体が動き、休まず作業を続けました。以前からその境地に達していますが、今日も作品しか見えていない状況で、時間も空間も消え失せていました。今日の作業を終えて、創作とは何だろうと改めて自分に問いかけてみました。確かなことは快い悦びがあることです。苦行の果てに悦びがやってくるという短絡的なものではありません。制作の苦しさは気持ちに超えられない壁がある時に感じるもので、今日のような状況は苦しささえ感じないのです。自分の眼前には自分が何かを仕掛け、仕掛けられることによって何かになろうとしている陶土があるというもので、これを素材との対話と言うのでしょうか。素材を丸ごと受け入れている感じが付き纏い、自分の感覚と素材が一体化していると自覚しています。素材を力ずくで捻じ伏せていた若い頃の感覚とも違い、これは本当に気持ちの良いものです。今日は密度の濃い時間を過ごせたのではないかと思っています。
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Tags: 作品, 創作, 工房, 陶土, 陶彫
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