駱駝→獅子→小児についての格言
2014年 2月 24日 月曜日
「精神が駱駝となり、駱駝が獅子となり、かくて最後に獅子が小児となる」という格言は、現在読んでいる「ツァラトストラかく語りき」(ニーチェ著 竹山道雄訳 新潮社)にあったものです。駱駝の意味は向上する精神の第一段階は強靭なる受動性を指すことを言っています。その受動的な精神をよりよく獲得するのには獅子の如く大胆な勇気がいるというのが駱駝から獅子に進み出るものです。さらに小児に見られる純真さ、忘却、遊戯においては自発的で、一切の他律的な力を認めず、下界と拘りなく自己の世界を創造するものとなり、獅子が小児に進んでいく過程になるのです。自分なりの雑駁な解釈を許してもらうとすれば、人生においてまず受動期があり、これは学術的知識や社会倫理を得る教育期間にあたるのではないかと思います。次に社会的地位を得て、その業務促進や判断を行う時期が到来し、大胆な勇気と細心な注意を要する仕事の期間が訪れるのです。やがて人は知遇を得て自由闊達になり、真に創造行為に身を投じることができるのではないかと思われます。これは自分流の独断的解釈で、果たして格言の意図するところとは若干異なるかもしれませんが、精神面での理想的な成長を描いたものであることに間違いないのかもしれません。
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Tags: ドイツ, 書籍
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