「枯山水」を読み始める

「枯山水」(重森三鈴著 中央公論新社)を読み始めました。先月来、縄文文化に関する書籍を読み漁っていますが、古代日本文化の視点を変えずに、次なるテーマとして庭園を選びました。枯山水の歴史からすれば、縄文より時代は移り変わって平安や室町になりますが、その芸術性を考えるのは、場の彫刻を模索する自分にとっ大変勉強になると思っています。著者である作庭家重森三鈴は過去何回かNOTE(ブログ)に取り上げていますが、自分が最も関心を寄せる空間造形作家です。京都の重森三玲庭園美術館や東福寺の庭園を見に行って、その現代的感性に魅せられました。重森三玲庭園美術館では親族の方が案内してくださり、重森三玲を身近に感じることができました。本書の冒頭に「~前文略~枯山水は、東山時代から、必然的な時代の要求によって、本格的に出現したのであった。応仁の乱後の経済的無力、風俗習慣等の一大変化、禅宗の発展などが、その基本であった。そこに簡素化と、単純化と、したがって空間の処理とが創意された。そこに従来の池庭とは全く異質な庭園が出現したのであった。~略~新しく創作された枯山水は、従来の庭園と比較して、奇想天外な作品として誕生し、創意にあふれた永遠のモダンが内在的に発展したのであった。」とあるように枯山水は、恰も前衛芸術の如く出現し、愛好家を魅了して現在に至っているのです。通勤電車の中で枯山水に思いを馳せながら楽しんで読んでいきたいと思います。

関連する投稿

  • 創作一本の4月制作目標 基本的に毎日制作が可能な4月からの制作目標を、例年の慣習に従って立てていきたいと思います。毎日制作できるとなれば陶彫部品を集合させる新作は完成できるのではないかと思っています。今年7月に開催するギャ […]
  • 最小の立体で最大の空間を… 最小の立体で最大の空間を感じさせる彫刻作品とはどんなものでしょうか。ジャコメッティの針金のように細くなった人物塑造か、池田宗弘の量感を削り取った風景彫刻か、それともブランクーシの簡潔に磨き上げられた […]
  • 「中空の彫刻」再読開始 昨日まで集中して「形式論理学と超越論的論理学」(エトムント・フッサール著 立松弘孝訳 […]
  • 陶彫の出発点を考える 「知的な手による生命の表現によって、まさしく陶芸を彫刻の高みに引き上げることができると同時に、陶芸の素材によって彫刻を刷新することができるというのがゴーギャンの主張であった。」これは現在読んでいる「 […]
  • 「炻器と木彫」について 「中空の彫刻」(廣田治子著 […]

Comments are closed.