「ET IN ARCADIA EGO 墓は語るか」展

先日、東京小平市にある武蔵野美術大学美術館で開催している表題の展覧会に行ってきました。「彫刻と呼ばれる、隠された場所」という副題が示す通り、古代から現代までの十数人の彫刻家・建築家による見えざる部分を造形の主体として提示する作品が並べられていました。企画の説明には「彫刻芸術の核心は感覚の及ばぬ=決して現実空間の延長として捉えることのできない場所、すなわち感覚されうる現実と切断された、感覚の侵入できぬ別の場所を匿うことにある。」とあり、さらに「彫刻芸術の逆理は墓のもつ二重性そのものと重なる。~以下略~」と続きます。自分はこのコンセプトが大変気に入りました。彫刻として可視不可視の境界を超えうる造形を自分は思索していて、表題の展覧会がまさにその具現化された空間を味わえる絶好の機会となりました。墓の観念でいけば、墓碑は目に見える表面上の立体造形を示し、死者を埋葬した空間は隠され覆われた内面としての空間を示すものです。墓の主体は死者の埋葬にあり、墓碑はその位置と地下に存在するもうひとつの世界を暗示するものです。まさに自分が現在展開している自作との関連を考えないわけにはいかない状況を感じ取りました。個々の作品にも言及したい欲求がありますが、それは稿を改めることにしたいと思います。

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