「リヒテンシュタイン 華麗なる侯爵家の秘宝」展

昨日、表題の展覧会に行ってきました。新聞報道等の宣伝効果で多くの鑑賞者が訪れていました。1室目と2室目は足を踏み入れた時の雰囲気に圧倒されましたが、展示されていたひとつずつの作品からはあまり感銘を受けることはありませんでした。室内を宮殿風に演出した2室目も同じでした。若い頃に西欧で5年間暮らした自分には懐かしさばかりが先立ち、織物にしろ家具にしろ西欧で見た時はそこの空気に馴染んでいて、ごく自然に接していたので、こんな感想を持ったのかもしれません。ただ、こうして日本に持ってきて美術館という空間で、じっくり観るということに不思議な新鮮さを感じました。やはり食い入るように観たのは名画ギャラリーの会場で、クラナッハやラファエロ、レンブラント、ヴァン・ダイク、とりわけルーベンスの数点の絵画では時間を忘れました。ルーベンスは自身の工房で作らせた大作が多い巨匠で、各国の美術館の1室を占領するほどの量がありますが、今回展示されていたルーベンスの絵画は、全て自身の筆によるものではないかと思いました。とくに娘の肖像画は秀逸で、巨匠が娘に愛情を注いでいる日常が見て取れました。工芸品も優れたものが多く、コレクションが質量ともに充実しているのがわかりました。30年も前になりますが、滞欧中に友人の車で夜中にリヒテンシュタイン侯国を走り抜けました。検閲もなく夜の闇の中では風景も見えなかったので印象には残りませんでしたが、今一度リヒテンシュタイン侯国に行きたいなぁと思いを抱きました。

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