トレーニングに関する雑感

スポーツにはトレーニングがつきものですが、創作行為や物事の発想にもトレーニングが必要だと感じます。創作における日々のトレーニングは、イメージ力を高めると確信しています。私の場合のトレーニングはRECORDで、一日1点の小さな作品制作によって常に創作と向かい合う状況を作っています。週末ごとに工房に行って彫刻制作をしているのも次に繋がるイメージが出易い状況を作っていると思います。造形イメージは制作を続けている工程で湧き上がってくることが多く、創作に関わっていない中でイメージをもつのは困難です。若い頃、制作したくても出来なかった時期に、何をどのように作るか具体的な画像が見えませんでした。エーゲ海沿岸の遺跡、陶芸の地肌、丘陵のパノラマ、砂埃立つ大地、出土品の数々、これらを思い浮かべても作品の具現化に繋がらなかったのでした。まず油絵を描き始め、陶技法を模索するという行動に出たおかげで、イメージが固まってきました。砂マチエールを駆使した油絵の具で大地を表し、そこに陶彫による出土された都市を配置するべくカタチは象徴化・抽象化の傾向に発展し、現在の造形イメージが登場してきました。そこから日々のイメージトレーニングが始まっています。どんなことから始めてもいいのではないか、ともかく作る行動を起こせばイメージが湧いてくると思っています。

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