「宇佐美圭司 制動・大洪水展」

先日の日曜日の午後突然思い立ち、静岡県三島市にある大岡信ことば館で開催中の「宇佐美圭司 制動・大洪水展」を見てきました。家内も久しぶりのドライブは楽しいと言ってくれました。東名高速の海老名パーキングで昼食を済ませ、沼津インターで降り、そのまま三島駅まで走りました。大岡信ことば館は駅前にありました。2階に宇佐美圭司の大作絵画が並ぶ空間があり、その展示方法といい、表現力といい圧巻でした。人物のシルエットを分解し、連続する円形の中に配置した作品は、描く行為と思索する行為が混ざり合い、洪水のように溢れ出していました。展示方法にも工夫がありました。大画面の平面作品数点を天井から斜めに宙吊りにして、しかも中央にオブジェのような階段状の鑑賞台がありました。いろいろな高さ(視点)から鑑賞すると、作品が発する渦巻きの表現に変化が現れます。平面を超越した見事な演出方法だと感じました。図録に目を通すと作家本人が癌と闘っている様子が書かれていました。宇佐美ワールドを今後も末永く展開して欲しいと願ってやみません。

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