西洋の没落「緒論」

「西洋の没落」(O.シュペングラー著 村松正俊訳 五月書房)を通勤途中に読んでいます。ようやく「緒論」を読み終えたところで、簡単なまとめをしておきます。まだ本論に入れず、序章とも言うべき「諸論」ですが、今後展開される本論の根拠となる趣旨が述べられています。世界古代史を概観するに、ギリシャ・ローマにおける文化や文明はいかなるものであったか、従来まで歴史的概要とされてきたギリシャ・ローマ~中世~近代の図式の狭義視野に対する見解、さらに世界史形態学と哲学の関係等々がここでは論じられています。ここで本書全体のねらいとする箇所を3ヶ所引用して「緒論」のまとめとします。「本書の試みは、この未来の『非哲学的な哲学』~それは西欧の最後の哲学となるであろう~を素描しようというのである。」「未来の思想にとってそれはとくに表現であり、象徴である。世界史の形態学は必然的に普遍的な象徴主義となる。」「目的は一つの哲学の展開であり、世界史の比較形態学という、この哲学的に独特な、ここで検討されるべき方法の展開である。」

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