「芸術の意味」再読

通勤の友に今日から新しい本を携帯しています。新しいと言っても30年以上前に読んだ「芸術の意味」(ハーバート・リード著 瀧口修造訳 みすず書房)です。途中で放棄してしまった書物をずっと後になって再読する癖が自分にはありますが、「芸術の意味」は全部読んだ記憶があります。でもその時に読んだ本はどこかで無くしてしまって、再読を始めようとする現在の本は最近購入したものです。20代の時と50代の今では同じ内容でも捉えは大きく変わっていると思っています。20代の時に感じたことは、詳細な論理は忘れたものの本書は創作活動を展開する上でのバイブルだと認識したことでした。それでは現在はどうでしょうか。20代の初めの頃に彫刻を学び始めて30年が経とうとしています。本書で語られている芸術の意味を今一度再確認しておきたいと考えています。この年齢になって敢えて再読する意味は十分にあると思います。通勤時間も多少長くなったので、今回もじっくり時間をかけて読み解いていきたいと思います。

関連する投稿

  • 「千利休 無言の前衛」読後感 「千利休 無言の前衛」(赤瀬川原平著 […]
  • 2017年HP&NOTE総括 2017年の大晦日を迎えました。毎年恒例になっている総括を行います。まず彫刻では7月に12回目の個展をギャラリーせいほうで開催させていただきました。大きな作品では「発掘~宙景~」と「発掘~座景~」を […]
  • 矢内原伊作から見たジャン・ジュネ 「その異常な経歴や放浪者風の生活態度から考え、また『泥棒日記』の成立の事情や宝石のようなイマージュが次々と湧き出る文体などから考えると、ジュネはいかにも天衣無縫といった言葉のあてはまる天成の詩人のよ […]
  • 「ノア・ノア」の情景描写 通勤途中に読んでいる「ゴーギャン オヴィリ 一野蛮人の記録」(ゴーギャン著 岡谷公二訳 […]
  • 創作絵本「ウド」の思い出 学生時代、彫刻を学ぶ傍らビジュアルな表現に興味を持ち、手製の絵本を作りました。当時好きだったドイツ表現派のモノクロの木版画を発想の源にして、数ページにわたる創作話を考え、文字のない絵本にしようと企画 […]

Comments are closed.