「ジョージ・グロッスーベルリン・ダダイストの軌跡ー」

「ジョージ・グロッスーベルリン・ダダイストの軌跡ー」(宇佐美幸彦著 関西大学出版部)を読み始めました。グロッスは風刺的な絵画表現をもって20世紀初頭のドイツやアメリカで活躍した人です。自分はゲオルゲ・グロッスと覚えていましたが、正確にはジョージ・グロッスだそうで、そこには政治的な意味合いがあると本書は述べています。グロッスの社会を痛烈に批判した絵画を、自分は幾度となく見ています。前に読んでいたアウグスト・マッケと同じく、自分はグロッスの画業は知っていても人生を知らずにいました。この際、グロッスの人となりを知って、その時代背景や社会状況も同時に学びたいと考えました。自分はドイツ表現主義が登場した20世紀初頭に文化的な魅力を感じる一人です。大きな戦争があって、ナチスによって退廃芸術の烙印を押された表現主義。今回はジョージ・グロッスを通して、その時代に迫りたいと思います。

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