「北斗七星の庭」展
2011年 12月 14日 水曜日
先日、東京外苑前にあるワタリウム美術館に表題の展覧会を見に行きました。作庭家重森三玲による庭園設計や関連の品々を集めたもので、展示空間に原寸大にディスプレイされた庭園が展示してありました。京都の東福寺にある重森三玲の庭園は、斬新な構成で抽象絵画を髣髴とさせるものがあります。市松模様を用いた北庭、石柱によって北斗七星を表現した東庭など、自分が当地で感激した空間を挙げれば切りがなくなります。庭園の展覧会は実際の庭園に比べれば迫力の点で今一歩と言えそうですが、実際の場面を思い出しながら、重森三玲が表現したかった庭園の美とは何かを考える絶好の機会となりました。庭園設計は、亡父が造園業だったこともあって自分には興味の尽きない世界なのです。場の彫刻あるいは集合彫刻と銘打って自分が打ち込んでいる創作活動の先には、亡父が背負った庭園設計があるのかもしれないと思っています。そんな意味でも今回の展覧会は、空間を楽しみつつ自分の将来像をイメージする契機になっていると考えました。
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Tags: イメージ, 展覧会, 彫刻
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