「ゴーギャン オヴィリ 一野蛮人の記録」

自宅の書棚には学生時代に購入して途中で放棄した書籍がたくさんあります。書棚を眺めるたび再読をしたいと思いつつ30年が経ってしまいました。今回読み始めた「ゴーギャン オヴィリ 一野蛮人の記録」(ゴーギャン著 岡谷公二訳 みすず書房)もその一冊です。近頃、書店に行ってもなかなか読みたい本に巡り合わず、それならば自宅にある本をもう一度手に取ってみようと考えたのでした。画家ゴーギャンは大好きな画家の一人です。またゴーギャンは文才にも長けていて美術評論でも力量がある芸術家です。近代から現代に美術的価値観が移行する時代にあって、画業でもゴーギャンは大変な存在感を示しています。フランスから様々な場所を経由してタヒチへ。自らを野蛮人と称したゴーギャンはその時々で何を考え、また感じていたのでしょうか。本書からどんなことが読み取れるのか楽しんでいきたいと思います。30年前どこまで読んだのか忘れているので、今回は初めからゆっくりと時間をかけて読んでいくつもりです。通勤電車の中でゴーギャンに接する時間を持ちます。

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