文化の日らしく…

今日は文化の日で勤務を要さない日ですが、午後ちょっと用事が出来て、ずっと工房に籠もって制作しているわけにはいかなくなりました。それでも文化の日らしく創作活動をやろうと決めていました。朝早く工房に行って、ほぼ一日分の作業を午前中に行いました。内容は新作屏風の6つのボックスをそれぞれ木材で補強しました。そこに陶彫部品をボルトナットで接合するのです。陶彫部品の重量に耐えられるように強固にしなければならず、さらに斜交いの必要を感じました。先日、母校の芸祭に行ったことはNOTE(ブログ)に書いていますが、彫刻棟の裏に積んであった石材や木材や鉄板の破片が今になって思い出されてきます。きちんと展示してあった学生の作品より、むしろ在庫として確保してある素材や作りかけで放棄した廃材を思い浮かべて、自分の意欲が掻き立てられるのは何故でしょうか。まとめられなかった彫刻作品の数々を眺めて、作り手の意志の残像に共感を覚えるのでしょうか。作品として作り手が納得できるものであれば、それは文化を担う表現になり、納得できなければ作品は巨大なゴミになってしまう宿命を負っています。文化の日らしく…そんなことを考えました。

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