埃被った書籍の再読

30年以上前に購入して自宅の書棚に仕舞いこんである書籍は数多くあります。大方美術に関するものばかりで、20代にしては難解な書籍をよくもこんなに沢山買い込んだものだと思っています。途中まで読んで放棄したものも数知れずあります。最近になって再読を始めました。アンドレ・ブルトンも然り、オスヴァルト・シュペングラーもまた然り。今回手に取ったものはヴィクター・パパネックの「生きのびるためのデザイン」(晶文社)です。購入した当時、自分は工業デザイン科希望の受験生だったので、これをバイブルのようにして持ち歩きましたが、結局途中で放棄してしまったのです。ちょうど彫刻科へ転向した矢先だったのかもしれません。今再び鞄に携帯して通勤電車の中で読み始めました。当時とは文面から受ける印象が違うのが意外です。30年経って多少知識も増え、著者が主張する全体像を捉えることが出来るようになったのかなぁと自負しています。たいして長くもない通勤時間帯で読む書籍は、かなり時間もかかりますが、再読することによって理解または受容できることが広がり、20代の当時と50代の現在を比較することも出来ます。電子書籍にはない古書独特の趣きも感じられます。「生きのびるためのデザイン」を過去の遺物としてではなく、現在も息づく論理として、じっくり腰をすえて読み込んでいこうと思っています。

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