「陶紋」新作の成形・加飾

今年7月の個展に出品した「陶紋」シリーズ。球体をベースにした「球体都市」から直方体をベースにした「陶紋」へ移行しました。「陶紋」は、全体の構造と表層に表れる浮き彫りの関係性を常に意識した成形をしています。来年発表予定の「陶紋」5点は、さらに高さがある直方体を作りました。加飾による浮き彫りは細かい文様を施して高さを強調しています。「陶紋」は集合彫刻ではありません。個体のもつ存在を示すような作品にしたいと考えています。自分が作る作品の中では比較的小さい作品ですが、自然の中に放置して、実際のスケールがわからないように画像処理をしたいのです。いずれカメラマンに相談するつもりですが、「陶紋」は風景の一部として配置できたらと思います。今は5点が点在する状況を考えながら1点ずつ作っています。場を想定して作り上げていく作品として考えるならば、「陶紋」はやはり集合彫刻と呼べるのかもしれません。何点までシリーズとして作り続けていくのか今はわかりませんが、「球体都市」が40点少々作ったことを考えれば「陶紋」もそのくらい継続する可能性があります。とにかく今はひたすら作ることに徹しています。

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