「生老病死のアトリエ」

昨夜、NHK教育「日曜美術館」で彫刻家保田春彦先生の近況が再放映されていました。題して「生老病死のアトリエ」。81歳を迎えた老彫刻家の生き様をありのまま紹介した番組でした。自分の学生時代、保田先生は同じ大学で教壇に立っていました。でもカリキュラムの関係で自分は保田先生に教えていただく機会がなく、いつも遠いところから先生の仕事を拝見していました。大学の作業場の片隅を使って鉄の溶接をされていた先生は、大変厳しい表情で自分から声を掛けられるものではありませんでした。でも先生の個展には必ず出かけていって、作品が展開していく経過を自分なりに把握していました。この番組で取り上げられている70代後半から現在に至る裸婦デッサンや闘病シリーズも鎌倉や世田谷の美術館、南天子画廊で見ています。実際の制作現場にテレビが入り、先生が素描されている様子を見ると親近感がわき、また羨ましくもありました。創作活動に対する強い意志。自分も見習いたいと思っていますが、きっと自分もこうなるだろうことは予想がつきます。自分にとっては人事ではない番組だったと思っています。

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