小品「陶紋」について

今年の7月にある個展に陶彫による小品を出すことにしました。昨年まで小品と言えば「球体都市」で、それを毎年数点ずつ出品していました。「球体都市」は40個近くになり、ひとまず昨年で幕を引きました。ただ球体はとても好きなカタチなので、別のシリーズにして今後も制作していきたいと思っています。今年は「陶紋」と名付けた直方体の小品を7点出品いたします。直方体の高さとレリーフ文様に変化をつけてシリーズ化を図りたいと考えています。時間が許せばいろいろなバリエーションが可能で、持ち運びに容易な大きさなので気楽に作るには最適だと思います。小品は大きな空間を想定した雛型として作ることも楽しいし、また手の平において眺める親しみやすさも魅力のひとつです。小品の楽しさは充分わかっているつもりでも、年間スケジュールに差し込むのは至難の業と言わざるをえません。二束の草鞋のつらいところで、限りある時間の中で、まずギャラリーの空間を考えてしまうと作品は大きくなってしまうのです。小品「陶紋」はどのくらい続くのかわかりませんが、可能な限り展開していきたいと思います。

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