創作活動を考える

常軌を逸した精神状態が優れた芸術作品を生みだす可能性は大きいと思います。職人的な制作工程が必要とされる作品を作るならば、精神のバランスを失うと作品がまとめられなくなることもありますが、素材の扱いが比較的容易で、深い感情表現ができる芸術分野であれば、たとえ障害があっても創作活動に支障をきたすことはないと考えます。たとえば高機能自閉症をもつ作家は、本人の認知がないとしても、かなり存在するのではないかと思えるのです。極度の拘りや独善性は、創作活動においてはプラスに働き、斬新で深い精神性を湛えた作品を生みだす原動力になると思います。社会生活を営む上で、人との関わりが困難で、また周囲に理解されないとしても創作活動にはなんら問題はなく、むしろ孤高の作家として存在を示すことだってあります。創作活動をしていなければ犯罪者になっていたかもしれないと思える人がいるのも事実です。そこで創作とは何かを思索できればいいのですが、自分には主題の荷が重過ぎて、とてもこんな思いつき文章では語れないと感じてしまいます。稿を改めます。

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