夢で見た部屋

家内はよく夢を見るようで、寝起きにこんな夢を見たと自分に語る時があります。自分はほとんど夢は見ません。または朝になると忘れてしまうのかもしれません。詩人瀧口修造の文章に夢の記述をしたことが書かれてありましたが、自分も夢の内容を忘れなければやってみたいと思います。実はいくつか夢の内容を覚えているものがあります。夢の中で、自分は学生に戻っていて、半地下のような部屋に住んでいるのです。夢の中でも自分は彫刻を学んでいます。その部屋は広めのワンルームで、全てフローリングです。部屋の真ん中あたりから一段高くなった空間があり、その奥に格子状になった棚が設えてあります。棚には彫刻の小品があって、これは自分の習作です。鉄やら石膏やらで出来た作品は、いつかどこかの美術館で見た彫刻の雛型だったように思います。部屋は滞欧生活をしていた時に、よくお邪魔した邦人彫刻家の自宅兼工房が下地になっているように思います。夢は記憶のコラージュのようなもので、突飛な情景は出てこないのかもしれません。自分は質素な暮らしをしていて、アルバイトで稼いだ金銭は全て彫刻の材料費に充てていました。そこだけが妙に生活じみた夢なのです。でもそんな夢を繰り返し見て、忘れずに覚えているのが不思議です。

関連する投稿

  • 雛型制作に対する欲求 ウィークディは公務員、週末は彫刻家として余裕のない日々を過ごしている自分ですが、時間があれば工房内の室内環境を整えたり、倉庫の効率化を図ったりしたいと願っています。さらに願うことは雛型を多く作ってみ […]
  • 3月RECORDは「囲」 西欧を初めとする都市形成の歴史には、城壁によって他国の侵入を防いだことがあり、その囲まれた空間の中で人々は暮らしていました。都市の近代化にともなって古い壁を壊し、そこに道路を整備したため、旧市街と新 […]
  • 人体塑造からの転位 Ⅱ 先日のブログ「人体塑造からの転位」の続きです。現在自分の彫刻作品は、ロシア人画家カンディンスキーが提唱した非対象という意味で言えば非対象でも抽象でもありません。形態の基本となる要素を抽出している点で […]
  • 他愛のない夢を思う 私は自分の工房を持つことが若い頃からの夢でした。相原工房は今の自分にとって申し分のない空間で、そこに創作意欲と癒しの両方を感じ取ることができるのです。ところが欲望は限りないようで、夢でまるで違う工房 […]
  • 週末 新作の土練り開始 昨日、土錬機の分解掃除をしたので、今日はさっそく新作用の土を練りました。やはり土はいいなぁと思いました。自分には陶彫が合っていると感じます。イメージも崩れかけた幾何形体のようなものが出てきています。 […]

Comments are closed.