飛騨高山美術館へ…

台風4号の影響で予定していた世界遺産白川郷や五箇山の集落行きを明日に延ばしました。今日は雨の高山市内を散策することにしました。昔訪れた時にはなかった美術館を見つけ、そこに出かけることにしました。実は自分は観光地で新たに作られた美術館にあまり期待していないことが多く、収蔵品も観光化された奇異なモノという印象がありました。乗り気じゃなかったところを家内に誘われて、気分転換になれば良しという程度の気持ちで出かけましたが、ここの美術館には正直言って驚きました。それはエミール・ガレ、マッキントッシュ、ウィーン工房によって装飾された部屋がそれぞれ作られていて、その雰囲気を直に感じることが出来たからです。家具や調度品、工芸品をばらばらに見る機会はあっても、常設として一堂に集められ、しかも部屋を形作っている演出は初めてです。とくにマッキントッシュは図版でしか見たことのないものを実際に見ることができて、それだけでもここに足を運んだ甲斐があったと思いました。アール・デコは自分の大好きな様式です。とは言えアール・デコのこんな部屋で実際に生活をしたならば、自分なら疲れが癒されないと思いながら、それでも理知的で構成的なデザインスタイルが好きなのです。日常品は機能的ですが非日常的な空間がそこにあります。アール・デコに対してそんな感想を自分は持っています。

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