頭の中のエスキース
2010年 7月 2日 金曜日
ひとつ立体作品のイメージが浮かぶと、スケッチブック等にエスキースをしてイメージを確かめながら、平面作品として残しておきます。一日1枚のペースで小さな平面作品を作り続けているRECORDの場合も同じで、立体作品のエスキースとして画面に定着させていることがあります。ところがエスキースをしてしまうと、それだけで満足してしまい、なかなか立体として作らないことがあります。エスキースはたくさんあるのに、立体になった作品はそれらエスキースの中にはないのです。木彫や陶彫の立体作品はどんな場合に具現化するのかと言えば、むしろ頭の中でエスキースをしていて、そのイメージを覚えている場合に限って、立体として制作を始めるケースが多いのです。ですから今までの立体作品にはペーパーベースで残っているものがないのです。平面は平面として、それがエスキースであろうがデッサンであろうがタブローであろうがひとつの作品として自分は認識してしまい、立体に繋がっていきません。自分のやり方と言うか癖と言うべきかわかりませんが、立体作品を作るときは、自分は決まって頭の中でエスキースをしていると考えるようにしています。
関連する投稿
- 3月RECORDは「束」 RECORDは小さいながらもパワーが必要な媒体で、日々刺激を味わっています。一日1点制作という自分に課した創作行為は、時として厳しい局面に差し掛かることがあります。日記のように一日を単純に記録するも […]
- 風薫る5月初め 5月になりました。今日と明日は通常出勤なので、今日は連休に挟まれているものの職場でしっかり仕事をしています。この時期は重要な調査を抱えているので、2日間の出勤はやむを得ないと思っています。5月は風薫 […]
- 6月の終わりに… 雨が降ったり猛暑に見舞われたり、6月は体感的には快い1ヶ月ではありません。それでも比較的充実した制作が出来たのは、陶彫という表現と陶の素材によるものだと思います。陶土は湿度が高いほうがゆっくり乾燥し […]
- 今年の締めくくりをどう過ごすか 12月になりました。光陰矢の如く時の早さを実感しています。こんなふうにして、あっという間に定年を迎えるのでしょうか。でも残り数年は公務員と彫刻家の二束の草鞋を履いて頑張る予定です。昨年は工房が完成し […]
- 遅々として進まぬ荒彫り 三連休の中日です。朝から工房に篭って木彫の荒彫りをやっていました。なかなかイメージ通りにならず、何度も木材に鉛筆で線を書き込んでは消していました。蔓のような木の根のようなモノが蛇行して這っていく状況 […]
Tags: RECORD, イメージ, スケッチ, 作品, 制作, 木彫, 陶彫
The entry '頭の中のエスキース' was posted
on 7月 2nd, 2010
and is filed under note.
You can follow any responses to this entry through the RSS 2.0 feed.
Both comments and pings are currently closed.