ポモドーロの野外彫刻

アルナルド・ポモドーロはイタリア人彫刻家で、金属を使ったモニュメンタルな造形で知られています。箱根の彫刻の森美術館で、自分はポモドーロ作品と初めて対面し、金属と陶彫の違いこそあれ、自分の中に眠る造形への欲望が、ポモドーロのそれととても近いことを認識しました。まず幾何形体が基本にあり、部分が腐食され、内部構造が露出しているところが自分に親しみを感じさせてくれる要素です。とくに野外彫刻として存在するポモドーロの世界は圧巻です。東京丸の内にある歩道にもポモドーロの円柱の作品が2点設置され、ハッと驚きました。堂々と野太く静止した骨格に与えられた亀裂。静と動の狭間で存在を主張する作品。立体だけではなくレリーフや平面でも、ポモドーロらしく普遍の世界を表現していることは、自分の進むべき道を示唆しているように思えてなりません。陶彫で自分も自分らしい世界を広げたいと感じるこの頃です。

関連する投稿

  • 表現や素材に対する浮気 ストイックな抽象表現をやっていると、具象的な表現に憧れ、人物を塑造してみたくなります。具象的なカタチには自分の頭では考えられない様々なカタチがあって観察を極めたくなるのです。抽象と具象は割り切って区 […]
  • 木彫「進化の過程」 朝日新聞の美術評によると「古い民家を思わせる木彫シリーズだが、今作では地虫のような形に。題名と合わせて見ると、はいつくばってでも前に進もうとする、作家の意思表明ともとれる。老いるにつれ、できること […]
  • 三連休 集合彫刻の統括 三連休の中日です。今日も朝から夕方まで制作三昧でした。擂り鉢状の新作は陶彫部品を組み合わせた集合彫刻です。集合彫刻は私が20年以上も関わってきた表現方法で、部品をひとつずつ作って、それらを統括してひ […]
  • トレーニングに関する雑感 スポーツにはトレーニングがつきものですが、創作行為や物事の発想にもトレーニングが必要だと感じます。創作における日々のトレーニングは、イメージ力を高めると確信しています。私の場合のトレーニングはREC […]
  • 「カンディンスキーと青騎士」展 自分にとって注目すべき展覧会です。ブログに何回となく書いているカンディンスキーは、P・クレーやシュルレアリスムの芸術家と共に自分の中に今も生きつづけている画家なのです。年刊誌「青騎士」の翻訳が白水社 […]

Comments are closed.