週末 久しぶりの木彫

久しぶりに鑿を握りました。新作に使用する赤松の柱8本のうち7本まで荒彫りが終わっているので、今日は最後の1本を彫りました。鑿を研いで精神を安定させ、夢中で作業を行いました。週末だけの貴重な時間と認識しているせいか時間が経つのが早く感じられ、あっという間に一日が過ぎていきました。もしも明日も制作できたら、こうしたい、ああしたいと思う気持ちが出てきますが、明日からまた公務が始まって、制作に対する気持ちは来週末に持ち越しになります。制作の時間を惜しむのは、何も今日に始まったことではないにしても、複雑な心境になることもしばしばあります。二束の草鞋は可能な範疇と理解しているくせ、心がもたついてなかなか割り切れていかない時があります。明日になれば別の自分を型に嵌めて仕事に向かうのでしょうけれど、自由なはずの週末の方が雁字搦めになっている自分に気づきます。そんなことを思いながら過ごした一日でした。

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