「フラガ神父の料理帳」展

表題の展覧会が、長野県東筑摩郡麻績村で4月21日より開催されます。師匠である彫刻家池田宗弘先生が、麻績村に根を下ろし、もうずい分日が経ちました。自分は毎年夏に先生宅を訪れています。個展の場所は「信濃観月苑」。そこはどんなところなのでしょう。先生の個展は夏であれば必ず行っています。今回の「フラガ神父の料理帳」展は、公務の仕事があってちょっと無理かなと思います。葉書を見ると彩色木版画のようです。池田先生は昔から彩色木版画を手がけていました。版画家川上澄生の作る西欧風な木版画に似ています。スペインの風情だったり、キリスト教をテーマにしている先生の木版画は、よく見せていただいています。ただし、副題が「池田宗弘による原画展」とあるので、あるいは木版画ではないのかもしれません。料理帳とは料理のレシピのようなものなのでしょうか。池田先生も珍しい食材が手に入ると、それをよくデッサンし、一冊にまとめています。横浜で買っていったロシア製のドライフルーツがぎっしり詰まったパンも、丹念にデッサンして「相原君が持参した…」とデッサンの脇にメモ書きを残していました。酒も料理も大好きな池田先生らしい展覧会だなと改めて思います。

関連する投稿

  • 横浜の「イサム・ノグチと長谷川三郎」展 昨日、会議の合間を縫って、横浜の桜木町にある横浜美術館で開催中の「イサム・ノグチと長谷川三郎」展を見てきました。本展は「変わるものと変わらざるもの」という副題がついていて、日本古来の伝統文化とモダン […]
  • 大学の芸祭に行く 三連休の最終日は美術大学の芸術祭(芸祭)に行きました。最近工房によく来ている中国籍の大学院生がいます。彼女の案内で芸祭訪問をしました。毎年恒例になっているものですが、今回は自分の母校ではありません。 […]
  • 三連休③ 美術館巡り&ビール祭り 三連休の最終日になりました。今日は工房へは行かず、家内と東京と横浜の美術館を巡ることにしました。師匠の池田宗弘先生は自由美術協会の会員で、例年この時期に先生から招待状が届きます。そこで今日が自由美術 […]
  • サンティアゴ巡礼路からのメッセージ 彫刻家池田宗弘先生は自分の大学時代の恩師です。先生は30年前にスペインに滞在され、サンティアゴ巡礼路を歩かれました。ちょうど自分がウィーンに滞在中の頃で、自己表現を求めていたものの確固たる指標も持て […]
  • E.チリーダ展 今まで写真でしか知らなかった彫刻家のまとまった作品が見られると知って鎌倉の近代美術館まで行ってきました。チリーダは巨大なモニュメントを多く手がけている作家なので、どんな作品が日本に来ているのか興味津 […]

Comments are closed.