「書」に対する思い

今晩は管理職仲間が集まって、日頃のストレスを発散させる機会をもちました。飲み会の席で隣に座った仲間は、「書」を嗜む人で、彼の「書」を見に行った感想を、前にブログで紹介しました。飲み会の間も「書」談義に花が咲き、自分がやっている美術と共通するものがありました。自分は「書」を見る時、美術的な見方をしてしまいます。「書」を意味のあるコトバとして読み取るのではなく、墨の黒と余白の白のコントラストとして見てしまうのです。いわば文字を記号化してしまい、抽象絵画のように黒と白が同等の価値をもち、さらに黒と白が織り成す空間を楽しんでいる傾向が自分にはあります。落款も同じです。自分がかなりいい加減に、言葉を変えれば自由気儘に彫っている印も、自分にとっては抽象絵画なのです。朱と白を空間として捉え、画面構成を作っていくのは絵画と同じだと思っているのです。落款は新作ごとに新しく彫ると言ったら、「書」も似ていると彼は言うのです。「書」も絵画と同じように空間の解釈として、筆法も自由にやれるとすれば、自分もできるかもしれないと思ったひと時でした。

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