陶壁へのイメージ再び

今までのブログの中に、自分の美術的なイメージをコトバとして書き綴ったものがあります。それは通勤中の車内だったり、不謹慎ながら会議の途中にふと湧き上がったものだったりします。かつて城壁のようなものの上に築かれた街をイメージし、それをいつぞやのブログに書きました。それをもとに「発掘〜赤壁〜」を完成させ、昨年の個展で発表しています。イメージは自分の中に仕舞いこんでおくべきものであることを承知の上で、このブログにアップしています。ブログでの公表は、自分へ課すハードルのようなもので、これを超えるために自分を追い詰めていくのです。このところ、脳裏を掠めているイメージは旧作「発掘〜鳥瞰〜」の連作です。これはレリーフ状の陶彫を板に接着させ、屏風に仕立てた作品です。いわゆる陶壁です。「発掘〜鳥瞰〜」が円形をベースにしたものであるのに対し、今考えているのは矩形をベースにした架空都市です。前にRECORDで矩形のリピテーションを扱ったことがあり、それに角度をつけて立体化してみたくなったのです。「発掘〜鳥瞰〜」を作ってから、そろそろ10年が経とうとしています。時間を置いて再び連作を始めてみるのも面白いかもしれません。

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