「束芋 断面の世代」展

先日、横浜市民ギャラリーに行った折に、横浜美術館に足を伸ばし、若い映像作家による展覧会を見てきました。「束芋 断面の世代」展という平面作品と映像による作品で、新しいような古いような世界観に浸っていました。見慣れた日常のちょっとした情景や室内風景や人物、静物をペン画ふうのアニメーションにして、幻想的な世界を表現していました。断面というのは、社会全体を見据えるというよりも、もっと小さな関わりの中で誰もが生きている現状を捉えてのことを言うのでしょうか。ともあれマンションの一室が見取り図のように上から描写されたものが映像化され、何かの弾みで崩れていく過程を追った表現には、何でもない日常に潜む孤独感や妙な不安が滲み出ていて、不思議な気持ちにさせられました。現代美術は難解なモノと思われるフシがありますが、この「束芋 断面の世代」展はわかりやすく、心に触れてくるものがあって、とてもいい企画だと思いました。いろいろな表現分野を発掘して、展示してみせる横浜美術館は、地元というだけではなく応援していきたい美術館です。近いこともあって頻繁に訪れる場所でもあります。

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