幻想画家論
2009年 10月 7日 水曜日
ボッス、グリューネウァルト、ピエロ・ディ・コジモ、ラ・トゥール、ルドン、ゴーギャン、アンソール、ムンク、スーティン、クレー、エルンスト、デュシャン…「瀧口修造全集1」に収められている幻想画家論で取り上げている芸術家です。今夏読んでいたA・ブルトン著「魔術的芸術」と重なる芸術家が多いのは、瀧口修造が同じシュルレアリスム論者としてブルトンと似た趣向があるのかもしれません。自分も上記の芸術家は大好きで、展覧会があれば必ず見に出かけています。自分は学生時代にゴーギャン、ムンク、クレー、エルンスト、デュシャンに心酔していました。上記の他の芸術家は滞欧時代に知りました。とくにボッスは、当時自分が在籍していたウィーン国立美術アカデミーの併設美術館が所蔵していて、いきなりボッスの絵画に遭遇して、病にかかったようにその不思議な世界の虜になってしまいました。ボッス・ワールドのもつ謎の解明は、帰国してから日本語で書かれた論文によって知ることができました。それでもオーストリアで原書を買って帰り、そのまま自宅の書棚に埋もれたままにしてあります。「瀧口修造全集1」の幻想画家論を読んでいると、そうした幻想絵画との出会いが思い出されてきます。20代の鬱々とした滞欧生活の中で、自分の心の襞に入り込んできた幻想絵画は、鬱積した青春の匂いがします。
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Tags: ウィーン, 展覧会, 書籍, 画家, 留学, 芸術家
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