「ゴーギャン展」を見る

東京国立近代美術館に出かけたのは久しぶりです。皇居の周りを走る人たちを横目で追いつつ夜美術館に入りました。金曜の夜は遅くまで開館しているので、きっと混雑は免れると思っていたのですが、まだたくさんの人がいて熱心に見ていました。「ゴーギャン展」は代表作が来ていて、大いに満足しました。実はゴーギャンは昔から大好きなのです。今読んでいるA・ブルトンの「魔術的芸術」で、かなり紙面を割いてゴーギャンを論評していました。論評にざっと目を通したのですが(それは後述)、今回は実際に自分の目で確認したゴーギャンの世界について述べたいと思います。誤解を恐れずに言うなら、ゴーギャンの絵画で、最初に目に飛び込んでくるのは、独特な色彩で大きく分割された画面構成です。平塗りのようでいて不思議な立体空間を感じさせる色面。風景や人物の輪郭そのものが立体を予感させるような骨太で繊細な平面。画面上のひとつひとつが独立しているようなコラージュ化したモチーフ。そこに光を利用した立体感とも違う象徴とも表現主義とも言える世界を自分は感じ取ってしまうのです。この不思議な感じを持ち続けたまま美術館を後にしました。まだ考えが及ばないところですが、これは追々考えていきたいと思っています。                 Yutaka Aihara.com

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