国宝 火焔型土器
2009年 8月 7日 金曜日
一昨日と昨日は夏季休暇を取り、新潟県と群馬県に行ってきました。越後妻有アート・トリエンナーレと群馬の埴輪展を見るのが目的でしたが、新潟県が縄文土器を数多く出土している地域であること、とりわけ十日町市博物館にある火焔型土器を見てみたいと思ったのも今回の新潟行きにはありました。トリエンナーレを巡っている途中で、十日町市博物館を訪れて、念願であった国宝火焔型土器に会うことができました。写真で見慣れた土器ですが、その波打つ装飾の迫力に圧倒されました。日本は平安時代あたりから瀟洒で雅な芸術を生んできましたが、さらに遡る時代にこんなに逞しく生命感に溢れた造形があったとは驚きです。自然の中から誘発されたカタチをこんなふうに象徴化させたイメージは、いったいどこからやってきたのでしょう。炎がこんなふうに見えた(解釈した)のは、自分たちの先祖の中に美意識が芽生えていたと考えてもいいのでしょうか。これを芸術と扱ったのは岡本太郎でしたが、その日本再発見に感謝です。「波打つ装飾」と前述しましたが、装飾と書くにはあまりにも動きがありすぎ、装い飾るモノからかけ離れた魂が宿っているようにも思えました。
関連する投稿
- 再開した展覧会を巡り歩いた一日 コロナ渦の中、東京都で緊急事態宣言が出され、先月までは多くの美術館が休館をしておりました。緊急事態宣言は6月も延長されていますが、美術館が漸く再開し、見たかった展覧会をチェックすることが出来ました。 […]
- 週末 版画による2つの美術展 昨夜から私の職場では職員研修として湯河原に来ていました。一晩ゆっくりお互いの仕事を振り返る機会を、私は大切にしています。夜が更けるまでお喋りが尽きない職員たちの雰囲気を、今後も継続していくのも私の役 […]
- 週末 個展終了して美術館巡りへ 昨日、ギャラリーせいほうでの私の個展が終了しました。反省はいろいろありますが、ともあれホッとしたことは事実です。個展開催中は自分が会場にいなくても気がかりでなりませんでした。やはり終わってみると一抹 […]
- 横浜の「レオナルド・ダ・ヴィンチ展」 横浜そごう美術館で「レオナルド・ダ・ヴィンチ展」が開催されています。デパートの美術館は店の閉店時間に合わせているので、遅くまでやっていて、勤務時間が終わった後でも立ち寄ることが可能です。国公立美術館 […]
- 三連休 東京の美術館巡り 三連休の中日です。今日は朝から東京の美術館巡りを行いました。一昨日NOTE(ブログ)に美術鑑賞に対する思いを書きましたが、今日はその実践日でした。巡った展覧会は4つで、いずれも表現が異なる先人達の精 […]
Tags: 展覧会, 散策, 芸術家
The entry '国宝 火焔型土器' was posted
on 8月 7th, 2009
and last modified on 1月 30th, 2010 and is filed under note.
You can follow any responses to this entry through the RSS 2.0 feed.
Both comments and pings are currently closed.