整然あるいは雑然

人の手の加えられていない自然石が一定の間隔で整然と並べられている空間、そこに鑑賞者は何かを読み取ろうとします。あるいは外国の巨石文明を感じ取る人がいるかもしれません。法則に従ってただ並べるという行為が彫刻として表現された作品と言っても現代では不思議ではありません。自分は自ら考案した法則に従ってモノを並べることに興味を感じています。今まで自分がやってきた発掘シリーズに照らせば、並べるというよりほとんど土中に埋まっているモノが発掘されて整然と並んだように見えるというのが、一度試してみたい空間造形です。整然があれば雑然があってもよいと思います。埋もれた作品の一部が大地から現れて点在する光景を想像するだけでゾクゾクします。野外で展示できる機会があればやってみたい造形です。石ではなく陶彫で、まるで発掘現場のような空間を作ってみたいのです。 Yutaka Aihara.com

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