彫刻という不可解なモノ

自分はどうして彫刻を作るのか、ブログにも度々書いていることですが、やはり自問自答を繰り返しながら、この不可解なモノに拘り続けているのです。彫刻で生計を立てられることはなく、むしろ膨大な時間とそれに費やす労働の蓄積で出来上がっていく彫刻とはいったい何なのか。展示した後の保管に労力を使い、また搬入搬出にも人手を必要とする彫刻。こんなやっかいなモノでありながら、関心のない人からは一瞥されることもない世界です。自己満足というべきか、飽くことなく追求したくなる造形哲学は麻薬のように自分に浸透してくるので、作ることで心を満たして我を忘れてしまうのです。また現代には物体から物性にいたる彫刻と呼んでいいのかどうかわからないモノまで存在し、それを評論家が解明して、さらに現代(現在)を模索するモノが発展的に登場して、自分を刺激し続けるのです。こんな彫刻に付き合って30年が経とうとしています。彫刻という不可解なモノに理由も理屈もなく、ずっと自分は魅了されています。              Yutaka Aihara.com

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